大宰府天満宮

鎮座地   福岡県太宰府市宰府4-7-1

境内坪数9225坪(福岡県神社誌)

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         社号標                        西鉄 大宰府駅

参道

西鉄大宰府駅からつづく参道には、名物の梅ケ枝餅や土産を売る店、喫茶店が並ぶ。

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参道に建つ三つの鳥居の一つには、筑豊の炭鉱王であった、「伊藤傳衛門」と刻まれている。

【一口メモ】

連続して日本列島に上陸や周辺を通過して大きな被害をもたらした台風も消え、久し振りに秋晴れの10月最後の日曜日に行ってきました。参道や境内は受験生やその家族、七五三参り、修学旅行生、アジアの団体客等で賑わっていました。若い人が圧倒的に多く、本殿前は参拝者が列を作り並んでおり、拝殿内も祈願者で一杯でした。

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御 祭神    菅原道真公

・ご祭神が五歳の頃、庭に咲く梅の花を見て詠んだ

うつくしや 紅の花なる 梅の花 あこが顔にも つけたくぞある

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御由緒

大宰府天満宮は、菅原道真公(菅公)の御墓所の上に社殿を造営して、その神霊を奉祀する神社。藤原時平の策略で無実の罪で大宰府に左遷された2年後の延喜3年(903)2月25日59歳で大宰府の謫居でその生涯を閉じた。

その後、御遺骸を牛車に乗せて進んだところ、間のなくその牛が伏して動かなくなった。これは、菅公の御心によるものであろうと、その地に遺骸を葬った。2年後の延喜5年、京より追従した門弟味酒安行(あまさのやすゆき)はここに墓所と神殿を創建、次いで左大臣藤原仲平は勅を奉じて大宰府に下って造営を進め、延喜19年御社殿を建立した。御廟所の真上が現在の本殿である。

明治までは、神仏習合で安楽寺天満宮とよばれ境内には五重の塔や経蔵、鐘楼などがあったが、神仏分離で仏教色は一掃された。

お土産の梅ヶ餅は地元のお婆さんが配所の菅公に差し入れしたものに由来する。

 

建築構造物

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社殿 (重要文化財)。天正19年(1591)小早川隆景が再建。豪華な桃山建築。神の降臨を仰ぐ社殿としてでなく、神が永久に鎮まれた聖地として創建されたため、一般の神社と異なり拝殿と本殿が一つになっている。

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社殿後ろ斜めの造り。

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楼門。慶長年間(1596-1615)の初めに石田三成が再建。明治時代に火災で焼失し、大正元年(1912)に再建。

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楼門に飾られた「飛龍天神ねぶた」。 毎年10月1日から31日まで受験期を控え登場。鯉の滝滝登りと青森のねぶたを組み合わせたもの。全長11メートル。鯉が滝を登って竜に変身した姿を表現。

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手水舎。手水鉢は、宝満山山腹より切り出された一枚岩で、我国では類例をみない大きさ。中央に刻まれている神亀は除災延齢を意味している。昭和9年(1934)博多の豪商石田清氏の奉納。

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中世の鳥居 (県指定文化財)。 今からおよそ七百年前、南北朝時代に建立されたと推定され、九州では最古といわれている石造りの明神型鳥居。花崗岩製で高さ6.17m,柱は2石をつないでいる。柱高より柱幅が広い。筑後国有坂城主新田大炊介(にったおおいのすけ)建立。

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延壽王院。安楽院天満宮留守別当大鳥居家の宿坊で、宝暦4年(1754)桃園天皇より院号を賜る。慶応元年(1865)から約三年間、朝廷を追われた急進的な攘夷論者の筆頭三条実美ら尊皇攘夷派五卿が滞在し、西郷隆盛、高杉晋作、坂本龍馬など勤王の志士が去来し、明治維新の策源地となった。現在は宮司西高辻家の住居。

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絵馬堂。文化10年(1813)建立。多くの絵馬が掲げられている。四方吹き抜けで参拝者の休憩の場となっている。

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誠心館。平成14年(2002)御神忌千百年祭を記念して新設。結婚式場として利用されている。

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心字池に架かる神橋。太鼓橋、平橋、太鼓橋の三つの橋が架かっており、入口から過去・現在・未来を表し『三世を渡る』と云われる。

福岡県神社誌(上)には次の記載がある『教科書の挿絵となれる彼の有名なる太鼓橋は、神境に入る第一歩に於いて、其の眼に映ずる美観なり・・・』

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浮殿。秋の神幸式の御旅所、御神興はここでお休みになり、竹の曲の一座が「御供上げ」の曲を奏する。戦前までは心字池の近くにあった。

狛犬

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御神牛(福岡県指定文化財)。菅原道真公は承和12年(846)6月25日乙丑(きのとうし)の年に誕生。文化2年1805)乙丑の年に奉納されたこの臥牛像は自分と同じ神牛の部分を撫でさすれば病気が全快すると言われ、また神牛の頭部を撫でると知恵がつくと言われている。

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麒麟および鷽(うそ)像(県指定文化財)。嘉永5年(1852)奉納。麒麟は中国の瑞獣思想上の動物で、聖人が現れて王道が行なわれる時に伝えられ、菅公の聖徳をたたえたもの。鷽は1月7日、一年中の嘘を天神様の誠心と取り替えてもらう鷽替神事ゆかりの鳥。幸運を運ぶ天満宮の守り鳥。

境内の樹木

境内には巨大な樟の木が51本と約200種、6000本の梅の木が植えられている。

平成13年(2001)11月 梅林と樟の木の森が環境省の「かおり風景100選」に認定された。

DSC00013・飛梅(御神木)と歌碑

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『東風吹かばにほいおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ』

昌泰4年(901)に大宰権師(だざいのごんのそち)を命じられた菅公が京都を出発する時、紅梅殿の梅に惜別の想いを込めて歌ったもので、公を慕って一夜のうちに京より太宰府まで飛来したといわれる。

・大樟(天然記念物)

樟は筑紫路を代表する樹木で、太古の昔より自生していた。

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樹齢千年とも千五百年とも云われている。大正11年国の天然記念物に指定。

・夫婦樟(天然記念物)

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夫婦が寄り添って立っている姿の見えるのでこの名がついた。樹齢千年から千五百年と推定される。大正11年国の天然物に指定。

・梅 林の一部(花の見頃は1月下旬~3月上旬)

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 境内神社

境内には数多くの摂社・末社があり、これはその一部です。

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志賀社 (重要文化財)                  楓 社

ご祭神 綿津見三神。長禄2年(1458)再建。       ご祭神 菅公の奥方 宣来子命(のぶきこのみこと)

和・唐・天竺の三様式で構成され工芸的に      夫婦円満、安産、子宝の神として信仰され

も価値が高い。                       いる。創建は不詳。

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老松神社                           相輪塔

ご祭神 菅公の父菅原是善公の弟 嶋田忠臣。     仏教の塔の新しい形式で伝教大師によって

                                   伝えられた。享和2年(1802)建立、弘化

                                   4年再建。我国に8基あり、九州ではこの

                                   1基が現存。

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野見宿祢社     野見宿祢は菅公の祖先にあたり、相撲の祖神とされる。

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如水社  ご祭神  黒田孝高           如水の井戸   如水は天満宮を深く崇敬

                              し、ここに草庵を建て、その時使用した井戸

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天開稲荷社  境内の一番高い場所に鎮座している。パワースポットがあることを下ってから教えてもらったため、パワースポットには足を運ばなかった。

詩・句碑

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徳富蘇峰 詩碑                     和魂漢才碑

この詩は蘇峰が92歳のとき、道真公の生涯      安政5年(1856)菅原為実の書。和魂

と精神を讃えた書。蘇峰は菅家の子孫といい、     洋才いう言葉は、これを変えて明治維新

菅原正敬と署名している。                  後生まれた。

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松尾芭蕉                         筑前介佐氏子首(ちくぜんのすけさしこびと)

梅が香にのっと日の出る 山路かな         よろづよに年は来経(きふ)とも梅の花

                                      絶ゆることなく咲き渡るへし

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吉井 勇                          左の句に歌われた お石の茶屋。

大宰府のお石の茶屋に餅くへば          筑前三美人のひとりといわれた安垣イシ

    旅の愁ひいつかわすれむ          (1899~1976)の茶屋として知られた。

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大伴旅人 『わが苑に梅の花散る久方の 天より雪の流れくるかも』旅人が大宰府長官時代の天平2年(730)正月、自邸で開いた梅花の宴で詠んだ。

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邂逅の苑   庭内には宮司さんの詩碑が建てられている。

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孝子の像

【参考資料】    ・神社パンフレット

・アクロス福岡文化誌6  福岡県の神社

・新人物往来社  日本「神社」総覧

・学習研究社  神社紀行49 大宰府天満宮

・松柏社 沈黙の神々(佐藤洋二郎 著)

・福岡県神社誌(上)

・筑前名所図会    ・大宰府顕彰会 大宰府系天神縁起の世界

 

 

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